他のメーカーとは、逆の順序で開発
ボッシュブランドの電動工具は、緑色のDIY向けシリーズ、青色のプロ向けシリーズの二つにわかれている。工具に限らず多くのメーカーは、まずプロ市場をターゲットとし、そのための製品を開発する。DIY向けとプロ向けの大きな違いは、耐久性と作業量。DIY向けの道具は、その二つをダウングレードすることでコストダウンと軽量化を行う。一般用は、いわばプロ用の廉価版だ。
ところが、ボッシュの開発順序は逆だ。まず一般向け商品を作り、それをアップグレードしてプロ用を開発するという。その理由についてボッシュ広報担当は語る。
「一般の方が使いにくいものが、プロにとって使いやすいはずがありません。ボッシュは、一般向けでも最初から確実な品質と耐久性、その時点でのベストを求めて作ります。結果は同じようで、イコールではないんです。実際、日本でDIY向けシリーズを購入しているお客様の中には、セミプロの方々も多くいらっしゃいますが、クレームはありません。彼らの要求に応えられる品質を確保しているからです。プロ用工具から廉価版を作るという手順では、そこまでの品質は出せないのです」