ディテールの違いを克服すれば、近づけられるはず!
はっきり言ってしまいましたが、日本の賃貸住宅って本当にダサいと思うのです。昔、私はイスタンブールである女の子と仲良くなり、一人暮らしの彼女のアパートに招かれたことがあります。彼女は失業中で貧乏だと言っていました。
しかも、当時のトルコはハイパーインフレでお札が紙切れ状態。なのに!着いたその家が、もの凄くオシャレなんですよ。
まず、居間に暖炉があるのを見て絶句。マントルピースはエレガントに装飾されていて、廊下には実家から譲り受けたペルシャ絨毯。どの壁にも絵がかけられ、どこもかしこもシック。その後、飲んだ勢いで私は超ヘタクソな『上を向いて歩こう』を披露するという愚行を犯してしまうのですが…。それがきっかけとなり、彼女の友人とか、その彼氏とか、他のお宅にも伺うことになったのです。これが、もうカルチャーショックの連続でした。どの家もオシャレで。なぜこんなに日本と違うのか、疑問でした。
まず、天井の高さと部屋自体の広さが違う。という点は多いにあるのですが、これはどうにもならぬことだし、そこで諦めるのは早いです。例えばニューヨークには、スタジオアパートメント(いわゆるワンルームで、ベッドを置く同室にキッチンがある)と呼ばれる狭小賃貸があります。東京並みに狭い物件も多々ありますが、それでもけっこうオシャレに住んでいる人が多いのです。
そこで、海外の賃貸インテリアをじっくり研究してみました。すると、ちょっとしたデザインの違いを解決していったら、意外と簡単に「海外っぽくてオシャレ」は実現できるんじゃないかと思えてきました。だいたいから「海外っぽくてオシャレ」って表現は、意味がわからないし、コンプレックス露呈してるみたいであまり好きじゃないんです。個人的に。逆説的ですが「海外っぽい」ポイントを突き詰めたら「純然たるオシャレ」に到達するんじゃないかと。今回はちょっと長いです。